第11章 元帥との思い出?
「まあまあ、良いじゃないか!
こうしてみんなにも会えたんだし♪♪」
コムイさんが私の肩を
ポンポン叩く。
私はため息を吐き出した。
「おじさんが元帥なんて.......。
こんなところで会えるとは
思ってなかったですよ」
「俺も思って無かったぜ」
元帥は早速タバコを吸い出す。
それを横目で見つつ、
ふとアレンに向き直った。
「そういえば...師匠ってことは、
アレンが元帥の弟子なの?」
「あ、うん。そうだよ」
アレンが白髪を揺らして笑う。
私は微笑んだ。
「そっかー、良い師匠で良かったね」
そう言った途端、
ピキィッと空気が凍った。
アレンが一気に暗くなる。
「ア、アレン.......??」
「アレンくん...」
私が恐る恐る声をかけ、
リナリーがおろおろした。
「師匠が...フフッ、良い人...?」
アレンが笑いながら
顔を上げる。
「...ひぃぃぃっ」
ラビと手を取り合い飛び上がった。
ー お、恐ろしい.......
真っ青になって私達が
見つめる先で、アレンが黒い
オーラを出しながら
ぶつぶつと何かを呟いている。
「師匠のせいでさせられた.......
あ~んなことや...こ~んなことも...。
フフッ、フフフフフ」
私はまた元帥の襟を掴んだ。
「元帥!!!!
アレンに...何したんですかぁ!?」
「アレン、落ち着くさー...」
私が叫ぶ中、ラビとリナリーが
アレンをなだめにかかる。
その時、我関せずと見ていた
コムイさんが、ポンと手を打った。
「あ、そうだ~!リランの師匠は、
クロス元帥でいいよね?」
元帥を除く全員がぐるりと顔を
コムイさんの方へ向け、叫んだ。
「「「そんなのダメ(よ)(さ)(です)!!!!」」」
「そんなの嫌です!!!!」
コムイさんが苦笑し、
元帥は肩をすくめた。
「ひでぇなあ、おい」
司令室に、笑いが溢れた。