第11章 元帥との思い出?
「サイズは合ってるみたいだな。
ほら、これ食え」
持ってきたパンとスープを
机にドンと置く。
私はふらふらしながら
机に近付き、椅子に座った。
食欲は無い。
でも、もそもそしたパンをスープにつけ、
無理矢理のどに流し込んだ。
その間、部屋はずっと静かだった。
男は黙ってタバコを吸い、
食べ終わった私をチラリと見る。
ふいに近付いてくると、
男の手が私の額に当てられた。
「お前、熱あるな。風邪引いたか?」
確かに熱っぽいし、
頭痛と吐き気がある。
ふいに意識が途切れる。
ハッと気づくと、男に体を支えられていた。
タバコ臭いため息をついた男が、
私を抱き上げてベッドに寝かせてくれた。
「もう少し寝てろ。
俺は出掛けてくる。
部屋から出るなよ?
誰か来ても応えるな」
コクリと頷くと、
男はまた部屋から出ていった。
それからほどなく、私は眠りについた。