第2章 【01】バスケ部とちゃうらしい
幾つかの授業を終え、帰りのHRも終えれば、部活へ行く人や友達と喋るクラスメイトたち。
僕は帰る支度をしていたら、いつの間に来たのか、横にはラケットバッグを肩に背負う桃ちゃんが居た。
「お前、このあとどうすんだよ?」
『どうって・・・帰るよ?』
「だったらテニス部来いよ」
『へ?・・・いや僕やったことないし』
「別に入れとは言ってねぇよ。
まだ時間も早ぇし遊びに来ねぇか?」
確かに今日は短縮授業やったから、結構早い時間に終わってる。。。
ちょっとの間考えた末に出した結果
『行くわ!』
それを聞いてニカッと笑う桃ちゃんにつられて僕も笑顔に。
そして「早く行こうぜ!」と手を引かれて僕らは教室を出た。
*****
『すげぇ~!』
コートへ行くと流石というか、前の学校とは全然違うから驚いた。
そんな僕とは対照的に、この光景慣れている桃ちゃんは「先に着替えて来るわ!」と部室へと消えていった。
スーパーやコンビニの外で主の買い物を待っている犬のごとく一人な僕は、桃ちゃんが戻ってくるまで『すげぇ~!』と好奇心いっぱいに待っていた。
青と白そして赤いラインが入ったユニフォームに着替えて戻ってきた桃ちゃん。
『バスケ部やなかってんな!』
「はぁ~??」
にひひっと笑っている僕の横で、ワケが分からんといった感じの桃ちゃんは、「まぁいいや!」と気にしない様で僕と同じく笑っていた。
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