第15章 【11.5】時として子どもは大人より残酷である
***忍足(y)視点***
会ったときから疑問に思ってたことを聞くために、一人でいるであろう時間を狙って蓮の部屋へ行った。
焦らずゆっくり・・・なんて思ってたけど、蓮のこととなると そうもいかんみたいや。
蓮の部屋に着くと 扉の前で深呼吸してからノックした。
予想通り一人みたいや。
ただ、風呂上がりやとは思わんかった。。。
まだ乾ききってない湿った髪や、パジャマの襟元から見える鎖骨、火照ってほんのり赤くなった顔が色っぽすぎる。
こんな蓮を見て 平静を保てた俺を誰か褒めてくれ←←←
中に入ると 躊躇なくベッドに座り、足をぱたつかせる蓮。
あぁ・・・かわええ。。。
やなくて!!!
他愛ない話をしながら 心の中で葛藤し、頃合いを見ては話題をすり替えていく。
「髪 切ってんなぁ」
そう言って髪を撫でると 少しの動揺を見せるも、笑ってイメチェンだと言う蓮
そんな理由ちがうやろ
だって アイツが好いてた髪を、そんな理由でここまで短く切るわけない
そんな不確かな自信で 蓮を問いただすと 観念したように言葉を選びながら話し出した。
その話は途中まではなんとなく予想していた通りだったが、最後が予想外すぎて 無理に笑って締める蓮に同調することができひんかった。
そら 謙也も話しに渋るわけや。。
あいつらも守る言うて 守られへんかったんは辛かったやろうな。。
けど 過去のことは どうしようもない。
これからをどうするかやと思うから。
蓮の話を聞いて更に 俺がしっかりせなアカン。
蓮に悲しい思いはさせたくない。
ずっと笑顔でおってほしい。
そう思ったし、目の前の存在を愛おしく感じた。
それから暫く 他の話をしてたら、あっちゅーまに消灯時刻を過ぎてた。
初日から跡部にどやされるんは嫌やさかい、今夜は素直に帰ろう。
そう思ってたのに、目の前で可愛い顔されたら帰りたくなくなるやろ!
「その顔 反則やわ」
ムラッとする気持ちを抑えて、けど愛おしい気持ちは抑えきれず 唇の横に軽くキスした。
蓮はポカンとしてたけど、これ以上おったら抑えられへんから「おやすみ」とだけ残して部屋を出た。
俺だけの蓮になればえぇのに