第15章 【11.5】時として子どもは大人より残酷である
それから暫く 侑くんの従兄弟や、氷帝学園のテニス部の人たちの話をしていると、気付いたときには消灯時刻を過ぎていた。
「そろそろ跡部に怒られるさかい戻るわな」
『うん。。侑くん、ありがとうね』
部屋へ戻る為に立ち上がった侑くんに 感謝の気持ちを伝えると、話しをする前とはちがう 優しく微笑んで 頭を撫でてくれた。
あぁ こういう表情も好きやな...
なんて呑気に思いながら 撫でられる気持ち良さに目を閉じた。
「その顔 反則やわ」
小さく呟く声が聞こえたかと思えば 唇の横にチュッと柔らかい何かが触れた。
目を開けると 苦笑いしている侑くん。
「他の男にはそんな顔したらアカンで」
どういう顔かわからず、ポカンとしている間に
「ほな、おやすみ」と言って出て行ってしまった。。。
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