第14章 【11】そいつは急にやってくる
登校したら上履きがなかったのが 一番最初やったかな。
それが暫く続いたかと思えば 今度は下駄箱の中に画鋲やゴミがアホほど入ってたり。。。
教室行ったら 机は油性ペンで落書きされてるし。
驚いたんは 机も椅子もなくて 探したらボロボロにしてゴミ処理場の前に置かれてたやつかな。
前日の放課後までは 落書きで汚れてはいたけど 普通に使える状態やったのに、次の日の朝にはボロボロで しかもわざわざゴミ処理場まで運ばれてるとか・・・ いま思い出したら笑えるわ。
と、まあ 毎日毎日飽きずに 定番とも言えるようなことばかりが続いたが、クラスメイトは当然知らんふり。
けど ある時から一人だけ仲良くしてくれる娘が居た。
元々あんまり話したことない娘やけど、哀れに思ったんか 仲良くしてくれてた。
その娘は 小柄で ほんわかしてて ザ女の子!!! って感じで、周りからも可愛がられてる娘やった。
はじめは 私に関わらない方が良いと 私も周りも彼女に話していたが、聞き入れる気はないようで 「なんでなん?」「蓮ちゃんは良い子やで?」「蓮ちゃんが虐められる理由がわからへん!」と熱く言われては 返す言葉がなくなった。
そして 彼女といると以前のように 他のクラスメイトと話す機会も増え、憂鬱だった学校も 少しは楽しいと思えるようになった。