第11章 【09】来てしもた・・・
どれくらい経ったのだろうか。
気付けば僕も眠っていたようで、前方から聞こえる竜崎先生の声で目を覚ました。
もう少しで合宿所に着くらしい。
隣を見ると 変わらずスヤスヤと眠っている越前君。
普段の生意気な感じとは違って 幼さの残る可愛い寝顔を堪能する僕←
あぁ・・・寝てたら可愛いのに←
なんて思ってたら、繋いでた手をグイッと引かれ 越前君の胸に倒れ込んだ。
『うわっΣ
え?! なに?! 起きてたん?!』
見上げると 彼とバッチリ目が合った。
「あんなに見られたら 気になって寝れないっス」
そう言いながら 頭を撫でられ、またドキドキが戻ってきた。
『え、越前君 離して‼︎///』
離れようとする度に ギュッと抱き締められる。
「あんま暴れると 皆にバレるよ?」
脅 迫 か ! ! ?
けど この状態を見られて 説明出来る自信がないから、言われた通り大人しくする。
そしたら また頭を撫でられ・・・
もう///
どうしたら良いんや‼︎///
『ジッとするから 離して』
赤い顔を誤魔化したくて わざと頬を膨らませて 越前君の方を見る。
「じゃあ・・・リョーマって呼んで?」
・・・・・は?
そんなん簡単やん!
『リョーマ!!』
リョーマ リョーマ リョーマ!
と連呼すれば はぁ とため息をつかれた。
なんでなん?!!
けど約束通り離してくれる越前君は優しいと思う。
『ありがとう。越前君』
姿勢を元に戻し 礼を言うと、ビックリした顔をしてた。
僕かてお礼くらい言うよ!
「なんで戻ってんの。リョーマって呼んでよ」
・・・は?
『さっき呼んだやん!』
「違う。これから ずっと呼んで!」
午前 08:38 越前君呼び禁止令が出されました。