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【庭球】甘酸っぱいチョコあられ【長編】

第11章 【09】来てしもた・・・



*****

『ごめんな〜。僕の所為で・・・』

手塚部長の優しさに負けて(?) 合同合宿に参加することになり、僕の所為で強制参加となった一年の堀尾君たち。

「何言ってんすか! 蓮先輩のおかげで、いろんなテニスが見れて勉強になるっす!」
「そうですよー! ありがとうございます!」

あぁぁぁぁぁ。 なんて良いコたちなんや。
おばちゃん感激や。涙でそう←


堀尾君たちと話している間に みんな揃ったみたい。

「よし。みんな揃ったな。では・・・油断せず行こう」
「「『はい!』」」




続々とバスに乗り込み 先輩たちの後に僕も乗り込む。

前の方が少し空いていて 窓側の席が一つだけ残っており 僕はそこに座った。

リュックを膝に乗せ バスが発車するのを待っていると 「ねぇ」と声をかけられた。

「隣 良い?」

声の主は 越前リョーマ君。
この間のこともあり 少し身構えるも 断る理由もないので『どうぞ』とニコッと笑って応えた。


全員 着席し、竜崎先生が人数を数え、バスは発車した。


『合宿 ドキドキするね』
「そう? ・・・まぁ強い人とテニス出来ると思うとワクワクするかもね」

外の風景を見ながら 話していたので 越前君の表情は分からないけど、声音からも楽しみにしてるのが伝わってきた。

あぁ・・・無事に終わりますように。

なんて願っていると リュックを抱えている手の片方を掴まれた。

ビックリして 隣を見ると 何事もないかのように前を見ながら、二人の間で手を繋ぎ直す越前君。

小声で『手! 何?!』と聞いても返ってくるのは 言葉ではなく、手を握る力の強さ。

手を開いても ギュッと握られ、手を離すのは諦めた。

けど 何でか むっちゃドキドキしてる。
これは どうにか落ち着かせたい。

なんて思ってたのに 隣から聞こえてくる寝息に 頬が緩んだ。
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