第10章 【08】やっぱ そうなるよね(遠目
後ろの気配が気になるが 気付いてないフリをして 洗濯物を取り出す。
「あ・・・あの・・!」
取り出し始めてから暫くして やっと後ろの人たちに動きがあった。
僕は手を止めて 少し息を吐いて腹をくくる。
『ん?』
いつも通り いつも通り ・・・
そう自分に言い聞かせながら 振り返ると、見知らぬ女の子が三人居た。
「蓮君・・・ですよね?」
『そうやで。何か用?』
ニコニコしながら返すけど、言葉が素っ気なくなってしまうのは許して;
僕も緊張してるけど、彼女等も緊張してるみたい。
お互い引き攣った表情で また無言の時間。
けど 先に口を開いたのは、声をかけてきた娘の隣に居る娘。
「実は、私たち蓮君に気をつけてほしいことがあるの!」
気をつけてほしいこと?
『僕、何かした?』
何かした覚えもなく 疑問をそのまま口にしてたみたい。
表情もいつの間にか怖なってたんかな?
別の娘が慌てて否定した。
「蓮君は何もしてないよ?
そうじゃなくて・・・
明日から 他校と合同合宿があると思うんだけど、氷帝のマネージャーをしてる女の子が、男にダラシないって聞いて・・・」
「蓮君って女子が苦手みたいだから 先に伝えておこうと思って」
・ ・ ・ ・ ・ へ ?
『ちょ、、ちょっと待って? 合宿って?
それ 僕も行くん??』
初耳なんやけど!!
『てか 僕が女の子苦手なん なんで知ってるん?!』
言うた覚えないんやけど!!!
「蓮君が女の子苦手なのは ファンクラブのコはみんな知ってるよ」
まじか・・・!!?
英二先輩や桃ちゃんのファンの娘らは グイグイ系が多いなぁ。。
思ってたけど みんなが気ぃ遣ってくれてたんか!
『なんか ありがとうな』
ちょっと恥ずかしいけど でもお礼は言いたいから。
はにかむ感じになってしもたけど ちゃんと顔見て言えたんは、この娘等のおかげやと思う。