第8章 【07】体験入部 初日
「ねぇ、何してんの?」
『え、越前君?!』
今度は僕が わたわたする番みたいや。
『え、ちょ、離してや!』
「・・・嫌だ」
拗ねた越前君も可愛・・・やなくて!!
首筋に顔を埋めない!!!
近い! 近すぎる!!
この間のこともあり 僕的には気まずいから 少しでも離れたいんやけど、、、流石は男子。
どんだけ動いてもビクともせぇへん。
それどころか 更に力入ってるしっ!!
てか 目の前のカチロー君 ポカーンってなってるし!
「カチローは良くて 俺はダメなわけ?」
『カチロー君はえぇ子やからな!』
「はぁ?!」
『部活中にこんなことする子とちゃうもん!』
「・・・・・」
ギャーギャーと言い合ってたのに 急に黙られたら なんか怖いやん。
恐る恐る『越前君?』と呼びかけ、顔を見ると 何かを企んだようなニヤリ顔。
「部活中じゃなきゃ 良いんだよね?」
そ う き た か !!!!!
『僕に触るの禁止やぁぁぁ!!!』
腕の力が少し緩んだ隙に 僕はレギュラー陣のところへ猛ダッシュ。
そんで、『越前君が向こうでサボってました』ってチクっといた。
練習終了後、越前君は校庭30周走らされとったけど 僕の所為やないからな!(笑)