第7章 【06】もしかしたら ここが分かれ道になるんかもしれん
卵せんぱ・・・やなくて 大石先輩が言うには、どうやら不二先輩と英二先輩の推薦らしい。
テニスについて深い話をしたことはない。
ただ テニスは好きだ って言ったくらい。
それで推薦って・・・
しかも男テニやから 女の子のファンも居るんやろうし・・・
可愛いモノは好きやけど女の子は苦手やからなぁ。。。
なんていろいろ考えていると それまで黙っていた手塚先輩が
「一週間 体験入部という形で様子を見に来ないか?」
と提案してくれた。
あ、手塚先輩っていうのは 大石先輩と来た大学生みたいな人。
さっき自己紹介してもろてん!
んで まぁ 体験入部の話やけど・・・
普通に断っても折れてくれへんやろうから 体験入部に行ってみて、やっぱ合わへんから止めときます〜言うて断ろかな。
うん そうしよう!
『それじゃあ 一週間だけ・・・』
渋々と言った感じで 一言 そういうと、大石先輩に嬉しそうな表情で 予定が無ければ今日の放課後から参加してほしい と言われ、『はい』とだけ答えた。
タイミングを見計らっていたかのように 予鈴が鳴り、先輩たちは帰って行った。
「麻倉が居ると ますます楽しくなりそうだぜ!」
そう言って肩を組んできた桃ちゃんを見上げ、
『不安なんやから 近くにおってや?』
とお願いをしておいた。
桃ちゃんの顔が少し赤かったんは 気のせいやろう。