第7章 【06】もしかしたら ここが分かれ道になるんかもしれん
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長い長い授業を終えて やっと昼休み!
桃ちゃん達とご飯食べよ〜思ってたら 社会科の先生に皆のノート集めて持って来い言われるし 最悪や。。。
『えぇ〜!!』言うて反抗してみたけど
「今日の日直は麻倉だろう」
なんて言われたら聞くしかない。
女の子に重たいもん持たすワケにもいかんしな。
(僕も女やけど・・・)
しゃーなし皆の集めて 職員室向かってるんやけど・・・遠すぎ。
はよ終わらせて桃ちゃん達とご飯食べたいのに!!
なんて愚痴っても終わるワケなくて、約40人分のノートを持って階段を降りようとしたときだった。
急に手もとが軽くなり 視界も開けた。
不思議に思い足元から前に顔を向けると 知らない けど優しそうな人がノートを持ってくれていた。
「キミ ノートで前が見えてなさそうだったから。
危ないから俺も手伝うよ」
そう言ってくれた人の首元には不二先輩と同じIIIのバッジが着いていた。
『すんません。助かります。』
「いいよ 社会科だから職員室で良いのかな?」
と気にした様子もなくて、きっと普段から優しい人なんやと思う。
遠いと思ってた道のりも 先輩と話しながら歩いてたら あっという間に着いた。
『河村先輩 ありがとうございます!』
「どういたしまして。 またね!」
職員室の前で持ってもらってたノートを受け取り 礼を言うと、河村先輩は職員室の扉を開けてくれて。
そこでお別れをしたんやけど 最後まで良い人やった!