第4章 【03】歳いったらなかなか思い出せへんらしい
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『ふぁ~・・』
おはようさん!
今日もえぇ天気!
きっとえぇことあるわ!
とは言え、朝はごっつ眠い。
昨日はよ寝たのになぁ。。。
なんでこんな眠いんや!
とか思いながら通学路を歩いてるところ。
時間にも余裕あるし、のんびり歩いてたら後ろからチリンチリンと鳴らされた。
「蓮 おはよー!」
『あ、桃ちゃん!おはようさん!』
自転車来たわぁ思って振り返ったら、同じクラスの桃ちゃんやった。
『自転車えぇなぁ・・』
「へへっ 今度乗せてやるよ!」
『ありがとう!』
「桃先輩!朝練遅刻するっス!」
「いっけねー! じゃ、お先!」
そう言って桃ちゃんは猛スピードで走って行った。
桃ちゃんに気を取られて、後ろに男の子が乗っていたことに気づかなかった。
先輩って言ってたから01年生かな?
大きくてクリッとしてるけどちょっとつり目な子。
桃ちゃんと仲良さそうやったし、どんな子なんやろ?
なんて思いながら、近いうちにまた会う気がした。
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