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片思いの終わらせ方
第5章 その5.毎度傷ついてはいけません
「……」
隣に座ると顔は見えないけど、大野さんの息使いを近くで感じた。
どれくらいだろう、しばらくの間、黙ったまま大野さんの隣にいると、なんだか私まで…眠たく…って、何やってるんだ、私は。
「ゆずさん」のことはまた違う日に聞こうと諦め、有稀の元へ戻るため、直ぐに立ち上がる。
一歩、右足を出した瞬間、腕をキュッと捕まれた。
驚いて振り返ると、眠たそうに片目を薄く開けた大野さんが、私を見る。
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