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片思いの終わらせ方

第3章 その3.素直に信じてはいけません










「、大野さんのこと、色々教えてあげよっか?」

「え!ど、どうゆうことですか。」

「あなた、嘘つけないよね。」

「…はい?先輩今日も言っている意味が・・・。」

「鈍いなあ、優しい先輩がマヌケで素直なに協力してやろうと思って。」

「え!なんですか!怖いです!」






ニヤニヤする二宮先輩ほど
不気味なものはありません。






「いや、これでもさ、反省してんのよ?俺。
のこと傷付けたな、って。」







二宮先輩が唇を噛むように私を見た。
そんなこと思ってくれてたなんて。







「…いいですよ、もう。」



あんなに酷く傷ついたのに、二宮先輩を本当に嫌いになれないのは何でだろう。






「それより、大野さんの何を教えてくれるんですか?」

「ってさ、切り替え早いよね。」

「はい、唯一の取り柄です。」

「協力するからその代わり、
今日から俺の言うことは絶対だよね?」

「…はい?」




あなたさきほど罪滅ぼし的な雰囲気で
協力するとおっしゃいましたよね?





「はい?」

何タダで協力してもらおうと思ってんの
って顔に書いてある。

「…い、いやです」

「ふーん、じゃあいいんだあ、
大野さんの好みとか知りたくないんだあ。
(ほんとは何にも知らないけど)」

「従順な犬になります。」

「うん、立場わきまえてね。」




え、偉そう。




「なに、してんですか。先輩」

有稀が戻ってきてあからさまに嫌な顔をした。






「あ、有稀ちゃん、おかえりー。
、悩みがあるみたいだったから
相談にのってあげてたんだよ、二宮くんが。」



そうなの?と私を見る有稀。



「そんなわけ…!」


横にいる二宮先輩の視線が痛くて、
私はウンウンと首をタテに振った。





「じゃ、そうゆうことで、
電話には絶対出るんだよ?」



子犬のような可愛らしい顔(いわゆる表の顔)でニッコリ微笑む。


「は、はい。」






なんだか大変なことになりそうだ。










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