第3章 その3.素直に信じてはいけません
ち、違う!先輩じゃなくてそのお隣の―・・・
そう言おうとした時、
「あ、子猫ちゃーん!有稀さーん!」
視線の先の相葉さんが私達に気づく。
「、なんか厄介なのに気づかれた。」
「うん、もう全力でこっちに来るよ。」
勢いよく私達の席に来た相葉さんは、
息も切らさずにそのまま喋る。
「あれーお昼ー?偶然!俺らもー♪」
「今日も元気ですね、相葉さん。」
有稀が微笑んで話しかけると
「有稀さん、俺ちょっと格好良くなった?」
「いや、まだ昨日と何も変わってません。」
「えー嘘お!まだまだかあ。」
「はい、全然まだです。
なんならスタートもしてないです。」
「き、きびしい。子猫ちゃん・・・」
相葉さんが慰めてと頭を向けるので、また肩をポンポンと叩いて、どんまいです、と言っておいた。