第2章 その2.勘違いしてはいけません
みんなの姿が見えなくなり校舎裏に着くと、携帯を弄りベンチに座る先輩を発見した。
そんな日常の姿にもこんなに胸の奥がフワフワする。
「にのみ―…」
先輩に近づいて名前を呼ぼうとした時
「かず!」
そう言って二宮先輩に近づく私の知らない女の人が腕を組む。
あ、れ…
なんだろう、胸がギュッと締め付けられる。
「今日はどこ連れってってくれんの?」
「え、俺んち。」
「えーまたあ?だってかずお家行ったら」
「行ったら、なに?」
「…もお!えっち!」
「はいはい、好きなくせに。」
何、これ。
二宮先輩、その綺麗な人は誰ですか?