第1章 その1.目で追いかけてはいけません
先輩への恋に反対だった有稀なのに、
次の日には完璧なリサーチを披露してくれた。
「二宮和也、うちの大学の2年生。A型。6月17日生まれ、双子座、身長167cm、体重52.5㎏、好みのタイプ、しっかりした人。」
「す、すごい。凄いよ、有稀!だだだ大好きだ!」
小さなノートを見ながらスラスラ喋る有稀に思いっきり抱きついた。
「私に任せれば、こんなもの楽勝よ。」
「あれ、ちょっと待って、
…好みのタイプ、しっかりした人?」
「どんまい。」
「待ってよ有稀さん。どんまい言うの早いな。」