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時をかける【現金な】少女
第1章 34円と弁慶の泣きどころ
【夢と現実のあいだ1】
彼女は、何も言わずに僕に銃を向けた。
その銃は僕の命を奪うものではない、僕から僕の初恋を奪う銃だ。
夕日が逆光になって、彼女の顔は見えない。
僕は観念して目を閉じて言った。
「さよなら……」
彼女は一言も応えずに、銃の引鉄に指をかけた……
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