第4章 『正体』
「ねぇ、金木君が今日、あんてぃくでバイトの後に“練習”をするってマスターから聞きたんだけど一緒に行ったらだめかな?」
「え?いいけど 見ても面白くないよ?どちらかというと、グロいと思う。」
(出来ればあまり見て欲しくない…。上手く出来る自身なんてないし、もしこれで陽菜ちゃんに嫌われたら嫌だ)
唐突な事に金木は戸惑っていたが「嫌」とはいわなかった。
「大丈夫だよ?ちゃんと“舌”のことも知ってる。
それに…多分役に立てると思うよ、私」
(良かった、嫌って言われなくて)
「??」
(練習の役に立てるってことだよな?一体どういうことだろう?
…きっとまだ陽菜ちゃんにはまだ秘密にしてる事があるんだ)
私の言葉にさらに困惑しているようだ。
というよりわけがわかってないようだ。
「まあまあ!そんなに深く考えないで!!
取り敢えずその場にいたいから!
だからバイトに向かう時私も行く!」
私は金木に嫌だとハッキリ言われなかったので半ば強引に金木のバイトにくっついて行くことにした。