第10章 『厄介者』
何処に連れて行かれるのか警戒していたが、案内された先も人が運営しており特に変なところは無かった。
そこでは思いっ切り運動をすることが出来たので私としてはスッキリしてとても良かったが、金木はどうやら余り得意では無かったようでひっくり返っている。
何回か試合のようなものもして私達は汗で濡れていた。
そして時間はもう夕方になっていた。
「ふう!遊んだ遊んだ!!久しぶりにこんなに身体動かすことしたかもw」
(今日は仕掛けてこなかったってことなのかな?それとも私の杞憂?)
言葉とは裏腹に気を張りながら動いてたので汗は描いたが思いっ切り遊べたわけではないので地味にストレスが溜まった。
そして、正直な私のお腹はグルグルと音を出した。
「ぅ/// …すみません。」
(鳴るなよ!私のお腹!!)
「あ、そろそろ晩御飯の時間だもんね。
そうだ…。月山さん、この辺りで晩御飯が美味しい店とかはご存知ないですか?」
(これで”レストラン”について何か知れるかもしれない)
「…そんな時間か。勿論、知っているよ。
2人が良ければ是非案内しよう。会員制でとっておきのレストランなんだ」
(そう、僕達にとっては…)
「どう?陽菜ちゃん。」
(陽菜ちゃんを巻き込んでしまう形になったけど、今度は僕が守る)
「いいよ!会員制のレストランなんて自分じゃ入れないしね」
(”会員制”…ね。喰種が会員になるレストランなんて怪しさ満点だね。金木君は気づいてないのか…うーん、何だか探ってるような気もするんだよね)
私は怪しいと気づいてながらも着いて行くことにした。