ブラックラブ!after and another story
第1章 想いよ、永遠となれ。 氷室辰也ver
「え?二階があるんですか?」
すると氷室さんはしっと言うように人差し指を口元にあてた。
氷室「常連さんだけが使用可能・・・というか、常連しかしらないんだよ。二階に席があること」
氷室さんは小さな声で私の耳元で言った。
「そ、そうなんですか・・・」
常連って・・・ここのチョコそんなに好きなんだ氷室さん。というか・・・え、お金持ち?
思考がぐるぐるしている内に、氷室さんが店員さんに許可を得て、二階に行こうと言った。
螺旋階段を登り、板チョコをモチーフにしたドアを開けた。そこに広がっていたのは・・・
「わぁ・・・!」
綺麗な夜景。大きな夜空。
氷室「ここ、二階の天井はガラスのドーム型なんだ。」
確かに外から見ても店の屋根はドームを描いていた。
でもまさかここでチョコを食べれるなんて・・・
「贅沢・・・」
氷室「一気にセレブの気分だろ?まぁ、常連限定だからテーブルの数も少ないし、今は俺達だけみたいだね」
この空間に・・・
二人、っきり?
氷室「・・・どうした?顔・・・赤いけど」
「ななにゃなんでもありませんよ!?」
氷室「そ、そっか?それならいいけど汗」
うっ、うううううう!!
意識しちゃう!というかタイミングつかめない!
いや今しかなんだろうけど
もうなんていえばいいか分からないよ・・・!
氷室「」
「っ・・・はい」
氷室「こーこ。すわろ?」
紳士的になったりSになったりポーカーフェイスもなんにもない性格になったり・・・
そして、その、
優しい笑顔・・・
私・・・氷室さんが好きだ。