ブラックラブ!after and another story
第1章 想いよ、永遠となれ。 氷室辰也ver
氷室「さ、デートデート」
「はい」
氷室「ん」
・・・え?
「な、なんですか」
氷室「だから、手!」
・・・えっとこれは・・・
「繋げ、と?」
氷室「お、物分りが良くなってきたな。前まではまだ「え?手がなんですか?」とか言ってたぞ」
「しっ、失礼ですねっ!もう!はいっ!!」
私はなるようになれと手を繋いだ。
氷室「あはは、いい子いい子」
うっ・・・なんか子供扱いされてる気分・・・!
というかされてる!?
しまった・・・。また氷室さんのペースに飲み込まれてる・・・。今日一日はこのペースで流れていくなぁきっと。
・・・でも、
今日で最初で最後かも、かぁ。
そっか。氷室さんは私の気持ちは自分に向いて無いって、思ってるんだ・・・。
氷室「はい、着いた。」
「ここって・・・」
連れて行かれたのはいつぞか氷室さんと入った「GOSICK」というチョコレート専門店だ。
店の外に「バレンタイン期間中!」とでかでかと看板が飾られている。
「もしかして・・・」
氷室「うん。俺プレゼントしたかったんだ。バレンタインチョコ」
う、嬉しい・・・!ここのチョコレート本当に美味しいし・・・!
・・・ん、待てよ。
「氷室さん」
氷室「なに?」
「チョコ、いくらかかりました?」
氷室「・・・・・ノーコメントで」
発音がよろしいこと←
チョコ専門店がために、値段もかなりするこの店。
結構高かったんだろうな・・・。ありがたや。
店にはいるとカップルが数名いた。
やっぱりこの時期だとそりゃそうだよね。
私が店内を見渡してる内に氷室さんはチョコを買い終わっていた。
「はやいですね」
氷室「予約してたから。」
よ、予約済みでしたか・・・汗
氷室「はい。ハッピーバレンタイン」
「・・・ありがとうございます。あ、可愛い」
もらったチョコレートの箱はバレンタインらしい赤をモチーフにリボンやレースでデコレーションされていた。
じっと見つめてると
氷室「食べたいの?」
「あはは・・・ちょっと」
こういうのって中身が気になってしかたがない笑
氷室「じゃぁ二階に行こうか」