ブラックラブ!after and another story
第3章 想いよ、永遠となれ。 伊月ver
「…え?」
伊月「弱虫なんだよ俺。いくじがないっていうか」
伊月さんは頭をかいた。
伊月「夏のキャンプの時、は俺が優しいなんて言ったの覚えてる?」
私にとっては忘れられない思い出。
綺麗な星々の夜空と伊月さん。良く覚えてる。私は小さくはい、と答えた。
伊月「その時俺、優しくないよって訂正しただろ?…俺はその時から変わってない」
伊月さんは外の景色をみた。
伊月「結局、俺は変わってない。昔からずっと。このまんま。今日だってお前の顔色、何回うかがったことか」
その言葉には私も胸をきゅっと締め付けられた。
伊月「登山を誘ったのが今日の朝ってこともそう。普通登山なんて前々から誘うだろ?…怖かったんだよ。断られたらどうしようって。他の奴と約束してたらどうしようって。それでギリギリになってからメールして。」
だんだん、声が震えてきてる。
伊月「…だけど、こんなに俺臆病者なのに、いくじないのに、…を譲ることだけは嫌で…」
「伊月さん…っ!」
伊月「臆病で弱虫で、なのに強情。優しいなんてカケラもない。最低な性格なんだよ俺」
ははっと苦笑いをこぼすあなた。
私に告白してくれたときと同じだ。
苦しいんだ。伊月さんは。
あの時と同じ。どうしていいか分からなくなっている。ちがう。ちがうよ。
あなたは自分が思っているそんな人間じゃない。
私がそれを、証明してあげるー…。