第1章 入学式
校長先生の話って、何でこんなに長いのかな?
それは誰もが持つ疑問。だがそれは、校長にしか分からない。
「続きまして、生徒代表による、挨拶です。」
生徒代表かぁ…生徒代表の人って、入試で一番成績が良かった人がするんだよね? 凄いなぁ…
「生徒代表、緑間真太郎。」
え…
『真太郎!?』
高尾
「緑間!?」
私と和成の声が重なった。
高尾
「え、ちゃん、アイツの事知ってんの?」
『う、うん! 和成も?』
高尾
「あ、あぁ。」
和成は余程驚いたのか、目を見開いていた。
だけど、何故かその顔は険しい顔付きに変わった。
『和成…大丈夫?』
高尾
「え? …あぁ、大丈夫だいじょうぶ!」
和成はすぐに笑顔に戻った。
だけど、私はさっきのあの険しかった顔が忘れられずに居た。…というか、忘れる事はないんだけど…