第1章 入学式
『彼は、高尾和成くん。中学の時、公式戦で一度戦った事あるよ。』
緑間
「フン。負けた奴の顔など、覚えていないのだよ。」
『もう! 真太郎は、何でそんな言い方するの!?』
緑間
「事実を言ったまでなのだよ。」
もう。何で真太郎はそんな言い方するのよ…
高尾
「っ………」
『和成…?』
その時、彼の悔しそうな顔と、強く握り締められた拳を、私は、一生忘れる事はないだろう。
先生
「はーい! みんな、席に着いて下さーい!」
教室に担任の先生らしき人が入ってきた。
その声と共に、教室で騒いでいたクラスメイト達は、各席に着いていく。
緑間
「、後で話があるのだよ。」
『ん、分かった!』
そう言うと、真太郎は自分の席に戻っていった。
私も自分の席へと戻る。
(まさか、真太郎と同じ高校に通う事になるなんて。という事は、多分…いや、必ず、みんなと戦う事になるんだ…)
『何か、嫌だな…』