第10章 No.9
しんみりとした空気がその場を包み込む
涙声になりながらユキは話し始めた
「私ね
シャンクス達に会えて良かった。
本当に、良かった。
今まで いっぱいイタズラしたし、
迷惑もかけた。
独りぼっちの私を
暗闇に独りぼっちだった私を
手を差し伸べて、助けてくれてたのは
シャンクスだよ。
ありがとう。大好きだよ」
シャンクスに抱きつき
ギューと精一杯
抱きついた
シャンクス「急に何言って・・・」
シャンクスの声に被さるように
ユキの声が 話を続ける
「ベンもヤソップもありがとう。
二人共 幼稚な私に
構ってくれてありがとう。
すっごく嬉しかった」
2人にも抱きついた
シャンクスが口を開く
切羽詰ったような声で
シャンクス「なんだよ、急に
もう お別れみたいな言い方しやがって
俺達は仲間だ。お前は1人でなんでも抱え込む。
お前は1人じゃない 俺達がいる。」
ユキは1度哀しそうな目をしたが
すぐに真っ直ぐな真剣な瞳へと変わった。
月の光が
雲の間から 漏れ出す
フワッと強めの風が吹き
月を隠していた
雲がなくなる
月は幻想的な世界を創り出していた
静かにユキは言葉を発した
「もう、お別れみたい。
皆と バイバイしなくちゃ行けないみたい。
そうなんでしょ?
海軍大将 青雉。」