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ときめきメモリアルGirl's Side【佐伯瑛】

第1章 珊瑚礁ブレンド味


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嬉しい返答に顔が緩んでそうで、背を向けたまま手を差し出す。

「うっ、うん」

繋がった二人の手。

「あのさ…夏海」

「何?」

「これかは佐伯くんって呼ぶの禁止な?」

「何で?」

何でって、解れよ、それくらい。
他の女子と同じに呼んで欲しくないからだろ?
あぁ、もう!

「何でって…、何でも!」

「う、うん。なんか特別みたいでいいね」

特別みたいじゃないだろ?
本当に特別なんだ、お前は。
あぁ、もう、バカ!
気付けよ、それくらい。

どこまでもボンヤリなお前の手を引いて扉に手を掛ける。
ここを出たら、また俺は優等生に戻らなきゃならない。

「夏海…好きだよ」

だから言ったんだ。
小さい声で、聞こえないように。
なのに、お前は繋いだ手をギュッと握り返した。
小さくて潰れそうなお前の手が、なんだか凄く嬉しかった。





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閲覧有難うございます。
またお目にかかれましたら幸いです。



2014.11.13
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