第8章 オマケページ快彦篇 嫉妬
「イノッチ!何してんの?」
話しかけて来たのは同じクラスのバスケ部の女子。
「いや、ちょっと…」
「ねぇ、いつになったら一緒に遊んでくれんの?約束したじゃん!」
「え?あぁ…」
話なんて上の空。ゆきちゃんのことが気になってしょうがない。
「イノッチいなきゃつまんないんだから、今度は絶対来てね!」
次の日も、俺の心はモヤモヤ。
あの男、誰なんだろう?
結局昨日はそれが気になって一人学校を後にした。
「ヨシ!」
「ゆきちゃん。」
「日曜日のデートだけど…」
「あぁ、どこ行きたい?」
「ごめん。練習入っちゃった。」
「午前中だけって言ってなかった?」
「それが…急遽午後もやることになっちゃって…ホントごめん。」
「そんなに、練習が大事かよ?」
ショックのあまり、喧嘩をふっかけてしまう俺。
「あのイケメンがいるからか?」
「はっ?」
「昨日見たんだよ、カッコイイ男と楽しそうに練習してるとこ。アイツ、誰なんだよ!?」
「ただのバレー部のOBだよ!特別コーチしてくれてるだけ!」
「俺には、あんな笑顔見せないくせに。」
付き合った頃はよく俺の隣で笑ってくれたのに、最近は笑顔を見せてくれなくなった。
なのに他の男に笑顔を見せているのが、俺は本当に辛かったんだ。