第1章 Class1.恋人は爽やか副会長!?の巻
「おはよ~!」
教室に入ると元気に挨拶するももこと健。
2人が快彦の元に集まるときょうこも立ち上がってこちらへ。
教室の真ん中、一番後ろに快彦の席がある。
その左隣がももこ、ももこの前の席が剛。その左隣の席のさやかも輪に加わる。
健の席は廊下側の一番前。
きょうこの席は真ん中の一番前の席だ。
「あれ?剛は?」
「歩くの遅いから置いてきた。」
「ふぅん。…あ、ももちゃん、英語の宿題見せて!俺今日当たりそうな予感。」
「いいよ~!」
そう言って快彦はいつもももこに英語の宿題を見せてもらうのだが、ももこの答えはたいてい間違っている。
「当たりそうと思うなら自分でやってこいよ!」
と言いつつももこのノートを覗き込む健。
「ケンケンはダメっ!」
「えっ!何で!?チャリンコ乗せてあげたのに!」
「あたしの見せてあげるよ。」
「さっすがきょうちゃん!優し~!」
チャイムが鳴るギリギリに准一が教室に入って来た。窓側の真ん中の自分の席に着く。
何人かの女子が恐る恐る准一の元へ。
「岡田君、風邪大丈夫?」
昨日准一は風邪と言って学校を休んだが、本当は面倒になって休んだだけだった。
「あぁ、うん。大丈夫。」
女子達は准一と話せたことに静かに喜んでいる。