第2章 Class2.memoly
夏休み中でも俺は生徒会、彼女は部活で顔を合わすことも少なくなかった。
俺が彼女から返事をもらえたのはあれから一週間後だった。
携帯が鳴る。
―ももちゃんからメールだ―
“センパイ、今日学校にいますか?”
俺はすぐに電話をかけた。
夕方、音楽室の前で会うことになった。
「センパイと、お付き合いさせていただこうと思いまして…」
「本当?いいの?」
「はい。でも……とりあえず周りには内緒にしてほしいんです。」
「へ?何で?」
「センパイ有名人だし、学校ってあることないこと噂になるから…」
「俺、有名なの?」
「有名ですよ~!生徒会役員の中でセンパイぐらいですよ!“爽やか副会長”なんてあだ名付けられてるの。」
「そうなんだ。」
「すぐバレるとは思うんですけど、それまでは内緒の付き合いってことで。」
「……わかった。ありがとう。」
こうして俺達の交際はスタートした。
これが、俺と彼女の馴れ初めである。