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High School

第21章 Class12.それぞれの夜★の巻


その頃、保健室ではももことさやかがきょうこが寝ていたベッドを囲む。
「きょうこちゃん、体調悪いの?」
「ううん。大丈夫。」
「たぶんケンケン傷ついてるよ。」
「だよね。」
「昨日イヤなこととか痛いことされたの?」
きょうこは大きく首を横に振る。
「だって、あんなことして、健チャンとどうやって話したらいいかわかんない。恥ずかしくて健チャンの顔見らんない。」
「プッ!」
さやかが吹き出す。
「酷いさやちゃ~ん!」
「ごめんごめん!だってなんか可愛くて。」
「二人はフツーだったの?初めてした後。」
「私は幸せでいっぱいで、ずっとニコニコしてたけど恥ずかしくて顔見らんないってのはなかったな。」
「ももちは?」
「あたしっ!?よく覚えてないんだって~!気づいたらセンパイの腕枕で寝てて…」
「その時!『おはよう』の瞬間!」
「確かに恥ずかしかったけど、その日昼までセンパイんちいたし、フツーに話してたら普段通りだったけど。」
「きょうこちゃんの場合泊まらないで帰ったからじゃない?」
「とりあえずケンケンには謝ったほうがいいね。」
「そうだね。」



放課後、健の自転車の前で待つきょうこ。そこへ部活を終えた健がやって来る。
「きょうちゃん。」
「さっきはごめんね。」
「おれ、きょうちゃんに嫌われちゃったかと思って。」
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