第14章 オマケページさやか篇 湘南
彼は私を救ってくれた人。
高1の時、いつも私の胸しか見ていない男子達が嫌いで、私の胸に告白してくる男子達に嫌気がさして、なかなか恋愛できなかった時、ふと一人で出かけた湘南の海で彼と出逢った。
変な連中に絡まれてた私を助けてくれた。
初めて会ったのに、どこか懐かしくて何故かその悩みを全部話してしまった。
彼は笑いながらこう言った。
「まだガキだから、外見しか見えてないんだよ。」
この人はずっと大人なんだと思った。
彼には心を許せた。
それから頻繁に湘南に行くようになって、サーフィンの後は彼の仲間達と食事して、毎回家まで送ってくれた。
あたしは彼を好きになった。
「好き」って言ったら優しく笑って頷いてくれた。
ちゃんと中身を見てくれた。
いつも優しかった。
でも気づいてた。
彼にはサーフィンが凄く大切で、いつか私を置いてどこかへ行っちゃうって。
だから、「どうして?なんで?」なんて聞かなかった。
彼には夢を掴んでほしいと心から願っているから。
涙なんて見せたら、きっと困らせちゃうから。
最後の顔が困った顔だったら、私きっと後悔するから。