第5章 俺も一緒に!!
ー圭太sideー
『おーい、圭太ー? 圭太くーん?』
そう言って首を傾げて顔を除き込んでくる梨沙。
俺はそんな梨沙をじっと見た後、ふっと目を逸らした。
圭太
(梨沙には悪いけど俺、今機嫌悪ぃんだ。)
目を逸らした後、ぶっきら棒に「別に…」と返事をすると、何故か俺の両手をギュッと掴んで、今度は上目遣いで聞いて来やがった。
圭太
(てか、部活中もイライラしてたの、気付いてたのか…)
その事に少し嬉しさを感じた俺。
梨沙が掴む手を握り返すと顔を少し赤く染めて目を見開いいた。
圭太
「ふっ、顔赤いけど。」
俺がそう言うと、梨沙は『べ、別に赤くない!』と言って慌てて手を離した。
お前は俺の事、どう思ってる? 今顔が赤いのは何でなんだ?
そうやって顔を赤くされると、俺は馬鹿だから期待しちまうんだ。