第4章 お向かいさん。
真樹斗
「合宿って、何すんの?」
話を聞いていた真樹斗が、少し身を乗り出して聞いてきた。
梨沙
『うーん、私もあんまり詳しくはないんだけど、夏合宿には毎年恒例の30キロ マラソンがあるみたいだよ。』
真樹斗
「さ、30キロ!?」
圭太
「誰だよ、そんなの恒例にしたのは。」
梨沙
『亜由河先輩に決まってんじゃん。』
真樹斗&圭太
(ふざけんなよ!!)
二人が心の中で突っ込んでいるのを知らずに、私は夏合宿が楽しみで仕方がなかった。
梨沙
『あー早く合宿の日にならないかなぁ…』
真樹斗
「合宿までまだ4ヶ月もあるのに、もうあんなにはしゃいでるよ。」
圭太
「あいつは昔から気が早すぎるんだよ。」
萌依
「お姉ちゃん、お母さん帰ってきたー」
萌依のその言葉に、圭太と真樹斗は帰ると言って立ち上がった。
真樹斗
「それじゃあ梨沙姉、また明日! 萌依も。」
梨沙
『うん。また明日ね。』
萌依
「圭太君バイバイ!」←
圭太
「おぅ、またな。」
そう言って真樹斗は玄関から、圭太は2階に上がって私の部屋から戻るというなんとも不思議な光景だったけど、まぁ私からしたら別に大したことじゃないんだけどね。