第4章 お向かいさん。
ほら、と言って自分の家の方を指す梨沙。
真樹斗は梨沙の家の表札を見ると、目を見開いて驚いていた。
真樹斗
「マジで?!」
梨沙
『マジ。』
そう言って笑う梨沙。
おい、真樹斗。何か顔が薄くニヤけてんぞ。
そう思ったのも束の間、コイツはとんでもない事を言い出した。
真樹斗
「じゃあ、これから梨沙姉ん家に遊びに来ても良い?」
何言い出すんだコイツは?! と思いながらも、そんな事を口に出来ず黙っていると、梨沙が口を開いた。
梨沙
『別に良いけど、私部活入ってるから、あんまり家に居ないよ?』
真樹斗
「え、梨沙姉、部活入ってんの?」
梨沙
『うん。』
その事に少しだけ落ち込んだ真樹斗だったが、すぐにそこに食い付いた。