第3章 真樹斗の存在
圭太
「そういう事かよ…」
部屋に入って、俺は愕然とした。
ベッドの上には規制正しく寝息を立てる梨沙が居た。
普通、男の部屋で、しかもベッドの上で無防備に寝るか? 完全に警戒心ゼロだな。
圭太
「おぃ、起きろ。こんな処で寝るな。」
梨沙
『ス-………ス-………』
圭太
「駄目か…」
梨沙は、朝となるとちゃんと起きる奴だが、今日はまだ全然時間に余裕がある。
と、なるとコイツは、なかなか起きなくなる。
圭太
「…ちょっとぐらい、良いよな……?」
俺は梨沙が寝ている横に寝転んだ。
他人の寝てるベッドに入り込むって、意外と緊張するんだな。
それを普通にやってのける梨沙は俺の事、男だと思ってないんじゃねぇか…?
そう思うと、何だかイラッとして、梨沙の腰に腕を廻して自分の方に引き寄せた。