第7章 補習と追試は勘弁して?!
自分の部屋に戻ると、カーテンを少し開けてみる。
圭太の部屋の電気は点いていて、部屋にいる事が分かる。
私と圭太は、小さい頃から変わらず、ずっと一緒に居た。
何をするにも、大抵は一緒だった。
だけど、私達は、“友達以上恋人未満”の関係。
手を伸ばせば届きそうな距離に居る筈なのに、その手は届かないんだ。
#NAME#
『アタックか…そんな事言われてもなぁ。』
学年が上がってからと言うもの、後輩として入って来た女の子達は圭太を見て一目惚れしたり、圭太のクールな性格が好きになって告白したり…今までも結構モテていたのに、今じゃその倍以上はモテている気がする。
#NAME#
『このままじゃ、本当にまずいよ。どうしよう…』
#NAME#
(何か私なりに出来る事は…)
#NAME#
『あ。そうだ! 圭太にお弁当作ろう!』
中学に上がるのと同時に、お母さんに「自分の事は自分でする事」って言われてから、お弁当は毎朝自分で作ってる。
それがあったからか、今じゃ料理は得意中の得意だ。
母
「ただいま~」
その時、買い物に行っていたお母さんが帰って来た。