• テキストサイズ

ドクターストップ!

第1章 ドクターストップ!


ダメ、風邪が移っちゃう。
そう言う前に玲司はあたしに近付いて、熱を測るようにあたしの前髪をかきあげた。

おでこにそっと、優しいキス。

「ゆっくり休んで元気になってね。」
またギュッと抱きしめられて、さっきと同じ言葉なのに、あたしは熱に浮かされたように夢見心地。
顔をすりすり、玲司の首に埋める。
「今度は口にキスしてもらうもん。」
「うんうん。その意気だ。」
満足げに笑われて、またおでこにキスを落とされた。

「やっぱり熱いから早く寝なさい。」
「はーい。」
マスクを戻した玲司に笑顔を向け、あたしは聞き分けよく承諾した。
「じゃあね。おやすみなさい。」
「おやすみ。」
もう寂しくないです。十分なサービスをしていただきました。
さらに言うとKOどころかリングアウトするレベルで攻撃を食らったので、早くベッドで心行くまで悶えたいです。

あたしは閉じて行く扉の向こうの玲司に、何度も何度も手を振った。
/ 10ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp