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ドクターストップ!

第1章 ドクターストップ!


「アイスは何がいい?」
デリバリーサービスは気が利く事に、こちらの注文を細部まで聞いてくれるらしい。
「ハーゲンダッツ!」
「味は?」
「期間限定のやつなら何でも良い。」
オッケーと声がして、注文はしっかりと受理された。
「他に欲しいものは?」
さらに追加注文まで完備しているとは、本当にどこまでも憎らしいサービスだ。
「あー・・・ポカリスエットも欲しいな。」
「分かった。あとマスクは?」
「それはあるよー。ただあたしの部屋に入る前に、玲司は付けて来た方がいいかも。」
「了解しました。」
まぁ俺って馬鹿だから移らないと思うけどね。そんな冗談をかまして玲司は笑った。


「もう大丈夫?欲しいもの無い?」
声に混じってパタパタと足音が聞こえて、多分玲司が外出準備に入ったんだろうなと予想がついた。
「そうだなー・・・。」
ここまで至れり尽くせりだったら特に問題も無いんだけど。

「玲司の優しい手が欲しい・・・。」

ガラガラ声の隙間から漏れた甘えに、玲司は本日一番の笑い声を上げた。
「そうかそうかー!いくらでも持って行ってあげるよ?」
「ありがとー。」
じゃあ今から行くね。待ってる。なんて会話をして、電話はそこで中断された。
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