第2章 お調子者の考えることはわからない
どうしたのだろう…。ここ最近、元気がないとは思っていたものの大丈夫だろうと私は思っていた。
しかし、今日の朝。厳密に言えばもう学校に行かなければ遅刻するような時間である時に、優は言った。
『もう学校には行かない。』
私ももう遅刻寸前だったから、「そう。」とだけ答えて家を出たけど……いったい学校で何があったのだろう?
嫌なことが頭の隅を過る。いじめなのだろうか?優は気が弱いから。優しいから。もしかして……なんてそんなことばかりを考えてしまう。
……何かいい解決策はないのだろうか?
「…ぅ……わ……兎川!」
「へ、ふぇい⁉」
突然、私のことを呼ぶ声が聞こえて慌てて返事をする。慌てて返事をしたものだから変な声が出てしまった。
「ちょwwウケるっしょ!wwwふ、ふぇいって」
やはりそんなに変な返事だったのだろうか。先生に背を向けてこちらを向いてる目の前の男子は笑っている。
いや、先生の顔を見てみなよ。そんな笑う気も失せるからさ。
なんて言ってやりたかったけど、その前に先生の怒号が教室中に鳴り響いた。