第4章 入学式と魔法の鏡
「先生に…バレない?」
「へーきへーき!今夜は月が綺麗だよ!」
凪と鈴は箒に乗って空中に居た
今日は青い月の夜らしい
入学式の日に青い月が出るのは100年ぶりらしい
青い月の夜だけいつも以上に魔力が増すらしい
まあ、赤い月の夜に比べると効果は小さいし少ないけど
多分、私達の他にも夜に出歩いている生徒は多いだろう
僕は周りを見渡すと
「ちょっと魔法で試してみたい事があるから講堂に行こう!」
そう言って箒の先に加速魔法をかけて飛んで行った
夜中の講堂は誰も居ないでシンとしていた
僕は鈴が来た事を確認すると大きな鏡の方に行く
「この鏡って成功率が低いけどもう一人の自分と出会える鏡…だよね」
もう一人の自分はどんな魔法が得意でどんな事が好きなんだろう
「うん、そうだね」
「…でさ、今夜試そうと思って」
私はそう言うと魔法アイテムを使う時の呪文を唱える
---するとまばゆい光が講堂を照らし始める
「まぶっ!!」
「何?この光は」
…ようやく光が収まると鈴が驚いたような顔をしている
「どうしたの?鈴」
僕は鈴が指さす方を見ると…
僕とそっくりの少女が倒れていた
呼吸を確認すると
「鈴、とりあえず寮に連れて帰って明日先生に報告しよう」
「うん」
僕と鈴はワープ魔法を唱えると寮に戻って行った