第2章 sugar.1
想像したベッドの上で乱れる歩に違和感や、気持ち悪さなど感じない。
これはもう俺が抱くしかないだろうと結論が出た所で、それまで黙っていた彰が口を開いた。
「…好きなの?」
「は?」
「…妹くんのこと」
「………」
彰が尋ねて来たその感情は、俺も最近になって自覚したもので、簡単に肯定することは出来なかった。
自覚したのが早かったとしても、男に好意を抱いているなどと言うことは、いくら相手が彰でもそう簡単に教えることは出来ないだろう。
…普通の恋愛じゃないことは自覚している。
それに、この感情が確かな物だと言う確証をまだ掴んではいない。
「…そんなこと分かんねえけど、何で?」
「……いや、なんとなく?」
何か言いたげな彰。
最近、こいつのこういう所多いよな。
そう思っても口には出来ず、俺はその思いを飲み込んだ。