第11章 菅原 孝支2
菅原side
斎「お前、音楽室へ何しに行ったんだ?」
音楽室から追い出された後、職員室に連れて行かれた
「オレは、毎日聞こえてくるピアノが気になって・・・まさか、水原さんだとは思いませんでした」
水原という名前を聞いて、先生は顔をしかめた
斎「菅原・・・・・お前、水原を知ってるのか?」
知ってるもなにも、コンサートにも行ったことある
ただ、行けたのは最後のコンサートだけ
その時に話したんだ・・・水原は覚えてるかな?
斎「とにかく、知ってるなら、なおさら水原に近づかないでくれ」
「え、なんでですか!?」
斎「知ってるだろ、水原がどんな理由で音楽をやめたか」
だからって、近づくななんて・・・
水原が音楽の世界から消えた意味を知ってる人なんて、数少ない
オレは、なんとなく分かった。水原は怖がってるんだ、人の視線を
コンサートが終わった後、話した時には、演奏している時に比べて落ち着いていて、なんとなくそれにドキドキしたのを覚えている
たぶん、オレの初恋は水原
だから・・・オレは絶対に水原と話すんだ‼