第11章 菅原 孝支2
~小さい頃~
司「今回のこどもピアノコンクール、最優秀賞は・・・・水原彩香さんです!」
このコンクールで最優秀賞をとってから、世間に私のことが知られるようになった
世間に知られてからも、私のピアノの技術は向上していき、国内のこどもの中では敵無しと言われた程
でも、そのせいで学校ではいじめられ、友達がいなかった
また、ピアノの技術が最高になった頃、歌の才能も開花し、神のこどもと言われるようになった
私はその頃から、だんだん人前で演奏・歌うことができなくなっていった
理由は、人の目を気にするようになったから
演奏している時、小さい頃は気にしていなかったけど、だんだんそれが見えてきた
その視線は、とても冷たく、私の心を暗くしていった
そして、私は音楽の世界から離れた
離れたとは言っても、ピアノと歌は毎日弾いているし歌っている
その、最後のコンサートで、とある男の子から花束をもらったの。その子は、すごく菅原先輩に似ていた
名前は・・・・覚えていない。聞いたかすらもわからない
でも、こんな会話をしたのを覚えている
?「本当にやめちゃうの?」
「・・・・・うん」
?「そっか・・・俺、君の演奏が大好きなんだ!だから、いつかまた聞かせてね‼」
「・・・・・・・‼」
その子は、私の演奏が大好きって言ってくれた。その時は、なんとなく信じてしまった
「うん・・・っ、約束だよ!」
?「じゃあ、指切りしよ!」
ゆーびきーりげーんまーん。嘘ついたら、針千本のーます!ゆーびきった‼
たぶん、これが私の最初で最後の恋だったんだと思う
今は、高校に音楽室通いしている