第11章 菅原 孝支2
♪~♪♪~~~
私が弾いてるのは、「花は咲く」という曲
きれいなメロディーで、私は好き
弾いていると、いつのまにか歌詞を口ずさんでいた
「~~~♪」
今日は、喉の調子がいいからこのまま最後まで歌ってしまった
「~♪・・・ふぅ」
歌い終わると、どこからか拍手が聞こえてきた
「!?・・・・・誰っ‼」
振り向くと、灰色の髪を真ん中で分けて、優しそうな顔をした男子が、音楽室のドア付近に立っていた
?「あっ、ごめんね。ピアノの音が聞こえたから、つい聞いちゃって・・・ピアノ、上手だね!」
・・・・・・久しぶりに、人前で歌ったかも
「いえ、上手なんかありません。・・・えっと」
菅「あ、俺は菅原孝支!3年生なんだ!」
先輩でしたか
「えっと、菅原先輩・・・何かご用ですか?」
菅「・・・・・・君さ、もしかしてだけど・・・」
菅原先輩が何か切りだそうとした時
がらがらっ、と音楽室のドアが開き、斎藤先生が入ってきた
斎「菅原・・・?お前、ここで何してる!?ちょっと来い!」
斎藤先生は菅原先輩に気づくと、すぐさま音楽室から引きずりだしてしまった
音楽室に1人、ポツンと残された私は、菅原先輩のことを考えていた
菅原先輩・・・・小さい頃に会った人に、雰囲気が似てたな・・・
その男の子に会った頃は、もっと音楽が好きだった・・・