第12章 影山 飛雄2
~彩香side~
私が足早に体育館まで行きガラガラッとドアを開けると、皆が一斉にこっちを見て固まった
・・・・え、何。皆どしたの?
戸惑っていると、スガさんと大地さんが走りよってきて心配そうな顔をした
菅「彩香ちゃん、大丈夫?」
「?なにがですか?」
澤「・・・・・泣いてるぞ」
・・・え?泣いてる?
言われた途端、生暖かい塩水が頬に流れた
「っ!?」
目元を手で拭うが、どんどん溢れてくる
「~~~~~!なんで泣いてるのっ!?」
影「・・・・・彩香?」
声のする方を振り返ると、飛雄が茫然と立っていた
「‼」
泣いてるとこ・・・見られた・・・・・
私は無我夢中で体育館を飛び出した
影「あっ、おい‼」
飛雄が腕を掴んできたが、それを振り払い全力で走る。逃げるようにして、行くあてもなく