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―家族よりも家族な人―【黒バス】

第2章 洛山高校


ここが洛山高校………。

別にここに来るつもりなんてなかったんだけど…。

てか洛山に「転校」って…いったいどうやったの、家の親は。

知りたくないからいいけど。


ドンッ


わっ…。

誰かにぶつかってしまいよろけた。

ジャリ

その際、石ころが転がっている場所を踏んで滑り…。

びったーん!!

うつ伏せにコケた。それも、ド派手に。

なにこのマンガ転け…。

てか、い、痛い…。

?「ごめんなさい!大丈夫?」

男子の声が聞こえた。

「だ、大丈夫です…」

うぅ…入学早々災難だ。

相手の顔を見るのが怖い。

いや生理的に。

「…大丈夫…で…す…」

私の前にいる人…男性…だよね…?

一瞬女性に見間違うくらいキレイな顔。

?「あらあら、怪我しちゃったわね…立てるかしら?」

「だ、ダイジョブデス!!」

フラフラと立ち上がると、またズリッと滑った。

?「おっと。気をつけなさい」

腕を掴んでくれたからコケずに済んだけど…。

近い!!近いですって!!

?「血が出てるわね。洗いましょう」

近くの水道で両足の傷を洗うと、傷を通った水は赤く染まって流れていった。

?「消毒したほうが良さそうね。いらっしゃい。保健室で手当てしましょう」

「え、そんな…悪いです…」

?「いいのよ。原因はこっちなんだから。ほらいくわよ」

「…すみません…」

会ったばかりだというのに、手当てまでしてくれるなんて…。

口調がちょっとアレだけど。

幸い、保健室は割と近く、すぐに着いた。

?「先生、いないみたいだから私がやるわね。さ、座って頂戴」

私はペタンと椅子に座ると、改めて自分の傷を見た。

…痛々しい。

血が垂れているし、さっきからズキズキと痛むんだ。

?「お待たせ。少ししみるかもしれないけど、我慢してね」

「は、はい」

ピンセットで消毒液を染み込ませた脱脂綿を傷口に当てられるのを見ながら、ヒリヒリとした痛みに耐えていた。
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