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Hallowe’en party

第7章 エンディング



……ここまで言っても、全く引き下がらない。
どれだけ諦めが悪いんだ。これ以上言っても無駄だな。さっさと教えて帰らせよう。


「はぁ……わかったわかった。教えてやるから静かにしろ」


俺が渋々頷くと、小野が大変ワカリヤスイ反応をした。


「マジっすか! やったー! これで古典はクリアっすよ。江島っち、良かったっすね!」
「? え、うん。そうだね。――えっと……先輩、ありがとうございます」


江島はキョトンとした顔になったが、俺ににこりと微笑みかけた。自分でも恥ずかしい事に、顔が赤くなるのがわかる。


「あららー、お二人ともお熱いっすねぇ」


そしてすかさず、にやにや笑いながら、小野がからかってくる。


「熱い?」


江島が意味がわからず首をかしげると、桜原が驚いた顔をした。


「えっ、夜神って江島と付き合ってたの?」
「いや、付き合ってないから」
「夜神、なんでこんな可愛い子をほっとくんだよ!」
「そうそう。もったいなさすぎっすよ」


佐々野の言葉に小野が賛成する。こいつら……。


「もう本当にお前ら黙れって。勉強教えてやらないからな」
「うわっ、すみませんっす」
「悪い悪い」


まったくなんの反省の欠片もない声で謝ってくる佐々野と小野。


「あっ、そうそう。鈴木先生、パーティーのあと理事長と校長にこっぴどく叱られたみたいっすよ」
「そりゃそうだろうが」


退職させられなかっただけまだましだろう。


「ただ、生徒の鈴木先生の支持率は3倍以上に跳ね上がりましたけどね。いやぁ、人気っすねぇ」
「そんなに!?」


まあ、あの人が生徒に人気な理由もわからんでもないが……仕事サボる教師だぞ? 生徒の模範にならなきゃ駄目だろう。


「とりあえず座ろうよ、あんたら」


桜原の呼びかけで、佐々野達がリビングの椅子へと座る。


「あっ、桜原ちゃん。今度の日曜日に2人で」
「あんたと行くぐらいなら猿と行った方がまし」
「最後まで言ってないよ!? それに酷すぎるんじゃない!?」


久しぶりにこの会話を聞いたような気がする……ここ最近2人とも、わりと大人しかったからな。


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