第1章 死を運ぶ文鳥
それから公園にやってきた忠には、全てを話した。
信じて、笑ってくれた。
私は泣きながら、でも笑いながら、忠と共に家へと帰った。
翌日みゆに、「透のこと好きなの?」と聞いてみた。
みゆは正直に頷き、少し泣きながら「もう諦めたから」と言った。
私は少し罪悪感を持ったが、これでみゆは憎しみ解放されるのだと思うと安心だ。
透とは相変わらず仲良くやってる。
時々喧嘩もするけど、それ以上に透が好きだと実感出来た。
高広さんが繋げてくれたこの命。
私は貴方の分まで生きてみせます。
高広さん、ありがとう…。
決意して見上げた空に、1羽の黒い鳥が、飛び去っていった。
【END】